ビーイングHLDGS〈9145〉!どんな株式銘柄?
生活物資に特化した3PL(物流一括受託)事業を展開するビーイングホールディングス〈9145〉は2020年12月15日に東証二部に上場しました。地に足のついた事業なので安心感がありますね。
3PLは「サード・パーティー・ロジスティクス」の略で、荷主に対して物流改革を提案し、入庫→在庫管理→出庫準備→配送までの物流業務を受託してトータルに遂行していく事業です。
生活物資に特化!見える物流!運ばない物流!自分たちで作る現場力!の4つの特徴を掲げており、とくに倉庫を1つに集約する「運ばない・触れない物流システム」は強みと言えるでしょう。
物流コンサルティング・物流システム設計・物流オペレーションなど複数の能力が求められます。当然、包括して企画・設計・運営を行うことから、物流の効率化やコスト削減に繋がります。
ビーイングホールディングスも、拠点間に複数ある倉庫を一つにまとめ配送コストを下げるなどして、在庫管理や回収を経営戦略のサポートも続けています。
金沢を代表する企業!
3PLの市場は年々拡大しており、2010年~2019年の年平均成長率は約8.9%です!2019年度の3PL市場は3兆1580億円とのこと。
2020年は新型コロナウィルスの影響もあり物流ニーズは伸びたそうです。EC関連と繋がっているのも安心感があると言えるでしょう。
ビーイングホールディングスは金沢に本社があり、石川県を代表する企業です。そこから大阪、横浜、東海、新潟、名古屋、東京と近畿・関東・東北に拠点を拡大していきました。
金沢に根付いている強みを活かしてビーインググループは物流事業だけでなく、小型タクシーや大型バスの配車といった旅客事業があり、こちらは金沢にある株式会社オリエンタルさんが担っています。
旅客事業に関してはまだまだ小さい地域での事業ですが、今から範囲を拡大していって、新型コロナウィルスも落ち着けば業績アップの期待もされます。
ビーイングホールディングスの業績状況は?
そんなビーイングHLDGSは、2月12日に本決算を発表。経常利益は43.9%増益の7.95億円でIFISコンセンサス(5.82億円)を36.6%上回る内容でした。
また、2021年12月期の経常損益は3.1%増益の8.2億円を予想、此方もIFISコンセンサスを23.3%上回る水準です。
ただし、中間の経常損益予想は3.04億円ということですから後期偏重スタイルのようですね。第一四半期と中間決算を跨ぐ際は十分に気をつけてください!
過去最高益でもあり、しかも当初は10円予想としていた配当金について20円にする増配の発表をしました!増収増益増配の発表です。株価の反響はいかがだったでしょうか?
株価は一時8%の暴落!
決算を受けて株価はどのような動きとなったでしょうか。2月12日の終値は1530円だったのですが、2月15日は1451円で始まり1401円まで売り込まれて終値は1425円となりました。
本日も1391円で引けてしまったことから1400円台が底値とならずにリバウンドもできず・・・増収増益増配で売り込まれた理由はなぜでしょうか。
1つ目の要因としては信用買い残が「77万株」と多かったことから、この信用組みが売り仕掛けで狙われてしまった可能性はありますね。
2つ目の要因としては増収増益増配と業績は良くて最高益となり、しかもIFISコンセンサスを上回ったものの、対会社予想進捗率が98.5%にとどまってしまったこと。
進捗率の設定を見ても、とても保守的で堅実的な企業なのですが、投資家としては成長を期待していた方が、予想進捗率の未達成に対して失望売りが重なったのかもしれません。
とはいっても、コロナ禍でこの業績を達成した点は素晴らしい企業であると思います。今後さらに拠点を増やしていけば業績アップは必然!
懸念材料があるとしたら、当初のIPO初値予想が「910円」であったことですかね。IFISコンセンサスの予想通りで「910円」した場合、コンセンサスを36.6%上回るため、910円×1.36として株価「1243」円くらいが底値の覚悟で。
まだまだ成長見込みはあると思います。とくに3PL市場規模は年々拡大傾向にありますし、拠点も広島周辺や九州方面など全国的に拡大していくことができれば業績に結び付くでしょう。
将来性に期待してビーインググループに投資してみるのは面白い銘柄かなと思います。私も頃合いを見ながらインを検討したいです!※投資は自己責任でお願いします!