暗号通貨が1日で平均30%近くの下落となりました。一瞬で仮想通貨の全体市場から20%の資金が抜けたそうです。まさにフラッシュクラッシュ・・・とくにビットコインは天井知らずの強さでしたので調整は必要だったのでしょうね。
突然の暴落のようではありましたが、実は下落していく中で兆候と傾向がある訳です。今回はその辺りをまとめて記事にしましたので今後の投資に活かして頂けたらと思います。
まずはなぜ仮想通貨が大暴落してしまったのか、下落の経緯から見ていきましょう!
フラッシュクラッシュ!なぜ、仮想通貨が暴落したのか?
5月19日は仮想通貨が全面的に売られてしまい、代表格でありビットコイン・リップル・イーサリアムだけでなく、ネムコインやモナコインといった幅広い種類において、300日移動平均線まで売られました。
4月14日に最高値で6万4000ドルを付けたビットコインも、天井から52%の下落で3万200ドル・・・とくに10日間で40%近くの下げですから仮想通貨の値動きは凄まじい・・・
ちなみにアメリカ大手の仮想通貨取引所である「コインベース」もアクセスが集中、殺到してしまいサイトが落ちて繋がらない状態でした・・・我先に皆が取引しようとしたのでしょうね。
暴落した理由はいろいろと言われていますがとくにこの10日間で起きたことを整理すると、テスラの創業者であるイーロン・マスク氏が5月13日にビットコインの支払い受付を停止したことから負の連鎖が続いていました。
彼は発言力が強く、テスラそのものがビットコインを投資対象と定めて1600憶円つぎ込むなど支持しており、仮想通貨を盛り上げ牽引していきたインフルエンサーでもあるので、「ビットコイン受付停止」発言はマイナス要因となりました。
イーロン・マスク氏は過去に何度もビットコインのことに触れて話題となりました。時には仮想通貨を指示したり、環境破壊に繋がると言及するなど、投資家も振り回されてきたのでまるでトランプ大統領のような存在感と捉えています。
他にも懸念材料として各国の政府が「仮想通貨」に対して物申しています。この数日ほどで規制のニュースが続きましたね。アメリカの米通貨監督庁は仮想通貨の見直しを発表し、中国では金融監視機関が金融機関における仮想通貨の取り扱いを発表。
さらに中国政府はビットコインのマイニング(採掘)に対しても厳しい管理を徹底していくようです。内モンゴル自治区における、中国のマイニングの告発に対しての取り締まり強化も不安材料でしょう。
中国のマイニングは世界でも圧倒的な規模を誇るのですが、無許可で運営しているマイニング業者、違法な業者を締め出すことが、ビットコイン下落要因に繋がったところもあります。
中国政府の規制がトドメの要因!仮想通貨の大暴落の引き金と考えた最大の理由とは
一見、これといった大暴落の根拠が明確な訳ではないように思いませんか?様々な要因が組み合わさって投資家心理がパニック状態になったようにも見えますが、私はこの中国政府の規制がビットコイン暴落の最大な要因であると感じています。
そのように考える理由として、まずは仮想通貨市場の状況です。実はここ最近ではアメリカ市場において仮想通貨への投資マインドが低下しており、資金が抜けていました。
一方でアジア市場では買戻しが起きていたのですが、買い支えが弱いことから全世界の市場でもじわじわとビットコインの値が下落している状態でした。米国の仮想通貨市場が冷めてて、支えの機能が働いていませんでした。
仮想通貨市場に限った話ではなくセルインメイということもあってなのか、ナスダックやニューヨークダウなどの株式市場も5月10日頃から下落して弱かったのでリスクオフな状態もあったのでしょう。
次に、米国市場ではなくアジア市場の時間帯にビットコインが大暴落して売られたことです。日本時間で5月19日の水曜、13時30分ごろにビットコインは瞬間的に3万ドルを付けました。
ブラックマンデーの例のように、株式市場の世界でみると日本時間の金曜夜に米国株式市場が開き、米国時間に株が大暴落すると、週明けの月曜日の日本株式市場がつられて大暴落するように、大暴落のトリガーは米国であることが多いです。
ところが今回はアジア時間に大暴落が起きました。これは何を意味しているのかというと、今まで買い戻していたアジア仮想通貨市場が限界を迎えてしまったということですね。
もともと資金が抜けていた米国の仮想通貨市場だけでなく支えてきたアジア仮想通貨市場も支えきれずに崩壊。あとは出来高を見てみたらわかりますが、ロスカットが連鎖して大暴落に繋がった模様です。
マイニングの規模の大きさやマネーロンダリングなど、中国人が好みそうであった暗号通貨、チャイナマネーが入っているであろう投資内容でしたが中国政府の動きは大きな要因となったはずです。
今回、「仮想通貨」というものに対して中国政府がどのように向き合うかが明確となってしまい、けん制する形で仮想通貨の規制に入ったことからもアジア地域の投資家心理を煽ったのではないでしょうか。
というのも米国・中国などが規制を強化していくのであれば、いよいよ日本でも規制が厳しくなる可能性が出てきますよね。大国が規制していく中で逆行はしていかないようにも感じます・・・
仮想通貨が暴落する前の兆候があった?
実は、2カ月前の3月15日に記載した記事において今回の仮想通貨大暴落に繋がるヒントがあったのではないかと思います。ちょうど「仮想通貨」がノリノリで6万ドルを超えた時の事です。
仮想通貨への投資より株式投資をお勧めする内容の記事なのですが、インドが暗号資産(仮想通貨)の取引だけでなく、国内での保有も禁止とする法案が成立すると触れていました。
また、中国では保有は禁止されていないものの、マイニング・取引が禁止とされていてグレーであったことから、近い将来において仮想通貨の取引や保有にも言及してくるのは予想の範囲であったのかもしれませんね。
仮想通貨は値動きが激しいですし、プロ投資家並みの精神力がないと下落プレッシャーに耐えられません。株式投資は会社の売上利益・業績・資本率・時価総額などを指標として株価が割安か割高かある程度は判断できます。
とくに配当利回りが付いている株式銘柄では利回りが10%を超えるような株価下落はほぼありえないことから、ある程度の底値というものが存在しています。ところが仮想通貨は、ほぼ指標がないので割安・悪高の判断が難しいです。
一度、仮想通貨に投資してしまうと四六時中、チャートが気になってしまうのも精神的に良くないですね。株式市場のように土日は休みなのでリフレッシュしてのんびりゆっくりする時間も必要です!
最後に、イーロン・マスク氏は今回の暴落でも売却はしておりません。下落するようであれば買い増しするそうです。個人的には今回のフラッシュクラッシュは一時的な調整であったと考えるので、今後は回復傾向に転じそうな気がしています。
ただ、さらなる政府の規制ニュース追加情報や、取引所からのビットコイン流出などさらなる問題が発生した時は暴落しやすい(※今回の暴落が記憶されている)と思いますので、世界情勢はこまめにチェックしておきましょう!
投資は自己責任でお願いします!