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大阪万博 訪日(インバウンド)

大阪万博開催で生じる懸念

投稿日:2018年11月26日 更新日:

オーバーツーリズム

2025年の大阪万博開催に向けて今から準備や対応に追われる訳ですが、早くも市民の中には懸念の声も広がっております。

 

多くの観光客が訪問することで、その土地や環境、インフラ対応、消費がキャパオーバーになってしまう現象をオーバーツーリズムと呼びます。

 

 

京都、大阪、東京など、日本国内でもこのオーバーツーリズム問題が加速しています。大阪万博開催によって、さらに深刻化するのではないかという問題です。

 

実際にはどのような事例があるのか簡単にまとめてみました。

 

 

・地下鉄やバスといった混雑、あるいはタクシーの渋滞による交通のマヒ

大阪市営地下鉄の切符売り場では長蛇の列ができます。切符の購入方法がわからない方もいれば、複数枚を大量購入される方もいます。

 

語学に対応できるガイドの方も巡回していますが、スタッフの人数は少ないからかとても円滑に対応できているとは思えません。

 

そして電車内も旅行客は集団で行動していることが多いからでしょうか、人の多さで混雑しています。

 

観光客なだけあって荷物も大きく、とくにキャリーケースが圧迫させます。

 

 

ヨドバシカメラで購入したと思われる空気清浄機を2台抱えて電車内に乗り込んでいる方もいました。

 

そして京都の市バスでは、観光客がすし詰め状態になっている光景をよく見かけます。

 

・ゴミの放置や騒音といったマナー・モラル問題

私が住んでいる地域でも、民泊に使われているマンションやアパートが多いため、こうした問題は目の当たりにしてきました。

 

先日も、民泊に利用されているマンションの廊下部分にタバコの吸い殻が放置されており、ボヤ騒ぎがあったそうです。

 

 

来日観光客は旅行目的のための「滞在」であり、「居住」のことはとくに意識されていないようです。

 

旅行が終われば日本を離れます。彼らにとってマナーやモラルを守ることが煩わしさでもあり、ゴミを放置したり、大量購入や消費に関しては大した問題ではないのかもしれません。

 

 

なぜならば、彼らは自国でのマナーや価値観をもとに「旅行」をしているに過ぎないからです。

 

例えば、市場の魚屋さんでこのような話がありました。

 

「観光客が増えたことにより売上は伸びたものの、とにかく外国人のマナーが悪いケースがある。並べている魚を指で押したり、中身をほじくって味見をしようとしてくる者までいる。」

 

とのことで、発泡スチロールの容器やサランラップで保護するなどして対応しているそうです。

 

 

彼らからしてみれば、魚を指で押すのも、少し味見をするのも一つの習慣であり、至極当然のことなのかもしれません。

 

ですから、マナーやモラルを求めるのは非常に難しい問題のような気がします。街中で、壊れたキャリーケースが平然と捨ててあるのです。

 

 

・ドラッグストアやコンビニでの過剰購入、消費問題


コンビニエンスストアなはずなのに、常に品薄で利便性が欠けている状態です。
2Lのペットボトルサイズの水や食べ物類がよく売れて在庫が切れることがあります。

 

また、ドラッグストアで購入した大量の化粧品やマスク、お菓子といった多くの商品を店舗の前の道端で、キャリーケースを広げて詰め込んでいる様子は迷惑行為にもなっています。

 

 

このような大量に購入した商品はそのまま国へ持ち帰ることもありますが、もちろん滞在期間中に消費することもあります。

 

その際に発生した大量のゴミがゴミ収集場所に収まらずに溢れかえっている現状です。

 

そして、溢れかえったゴミの塊に、さらにゴミを固めていくのです。収集ペースを超えるゴミが捨てられることも、許容を超える負担が発生しており、オーバーツーリズムということなんですよね。

 

 

・観光客が溢れかえることにより、文化的な景観やブランド力を失う

 

道頓堀を歩いていても、中国か韓国にいるような錯覚に陥るくらい、外国人が多いです。

 

さらにドラッグストアやドン・キホーテのような各店舗でも免税対応にし、中国語や韓国語で広告、看板表示するなど、外国語が飛び交う中で、日本の景観が損なわれていっています。

 

おそらく日本人より外国人が多い空間は多数存在するのではないでしょうか。

 

例えば、道頓堀川下りサービスの船舶を見ましても、いつも乗客は外国人です。ドラッグストアの利用客も外国人が半数以上でしょう。

 

 

現状でも、オーバーツーリズムの問題は解消できていないのですが、今後はさらに悪化することを考えると対策が求められます。

 

観光客が増えることで経済が潤うことは大切なことですが、それ以上に日本が保有する文化や伝統的な「本来の良さ、味わい・奥深さ」を失ってまで優先することでもないのかもしれません。

 

 

なぜなら、その「瞬間」は潤うかもしれませんが、インバウンドが終わってしまったその後の潤いは約束されないからです。

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