Nutsが破産手続き開始で株価-86%の大暴落
Nuts(銘柄コード:7612)が9月16日に上場廃止、破産手続き開始の発表をしました。負債総額は5億1000万円で21時30分の発表でしたので夜間取引は大パニック。発表後3分くらいで売買停止となったそうです。Yahoo掲示板もかなり荒れていました。当時のリアルタイムの投稿がこちらです。
遊技機等向け版権仲介の事業のイメージが強かったですが、すでに撤退されていて高級医療施設開設や経営コンサルタントに事業転換されていたんですね。
9月16日の終値は30円、翌日9月17日は朝から大量に売られて7円から始まりその後10円まで買われるものの、ズルズルと4円まで下がり続けてしまい… 結局、購入者が次々に損失を抱えてしまう展開になっていました。
上場廃止となっても底値からマネーゲーム化して上がることもあり、過去に上場廃止したタカタは2017年7月7日の15円を付けた後、1週間で株価10倍の153円を付けるテンバーガーを達成した例もあります!
今回はタカタのようにマネーゲーム化するのでしょうか?上場廃止日が10月3日とあまり日数が少ないのでかなりリスクが高いです。もしギャンブル的な投資をされる方は十分にご注意ください。私は絶対におススメしません!!
上場廃止しそうな株の傾向とは?
いきなり倒産や破産するとしても、それまでに業績不振や財務の悪化など上場廃止に繋がる兆候はありますし、それがヒントとなります。そのヒントを見逃さないようにすることで投資における防衛や対策がとれます。どのようなIRがヒントになるのでしょうか?
まず、金商法違反の嫌疑で6月17日に外部調査が入っています。内容としては帳簿上の現金残高は8億円にも関わらず、実際の保有金額が50万円と大きな差異が発覚しました。なにか事件の香りがプンプンしますね…
次に、上場廃止の1週間前にIR発表がありました「一時会計監査法人からの通知のお知らせ」という部分です。監査法人アリアがNutsとの監査契約を解除しています。監査法人は企業の売上、利益、資産、負債をチェックする役割で決算書の作成や経営方針における財務面での助言など上場企業にとって必須ともいえる重要な存在です。
自社でも決算書は作成可能ですが、独立した外部の公認会計士・監査法人に決算書を作成してもらった方がより正確な報告書が完成しますし、しっかり監査してもらうことでお墨付きをもらい信用度が増します。
上場していない企業ですら公認会計士・監査法人をつけるのは当たり前なので、監査契約の解除は上場企業としての信用を失う要素です。さらに、契約解除理由も監査報酬の一部の支払いを期限までにできていないとのことで、この理由もかなり危ういものです。
まだまだ遡ると、4月28日には監査法人元和との監査契約を解除していますし、3月12日にも外部調査委員会が設立されているなど、いつ上場廃止しても何も違和感のない危険な釣り渡り状態であった様子。なので持ち株で、特段の理由もなく監査法人の解除などのIRがあれば、手放しておいた方が無難でしょう。
このように上場廃止するフラグは多数ありましたので、もともと投資されていた方は危険を承知で売買されていたのでしょう。デイトレだけに控えて持ち越しだけはしない方が良いですね、でなければ持ち越した結果、多額の損失を抱えている投資家もいるようです…8万株を所有して末に250万円の損失だそうな。
2020年においては、レナウンに続く2度目の上場廃止でした。今後もコロナウィルスの影響で倒産や破産など上場廃止を余儀なくされる企業が増えるかもしれません。皆さんも保有している銘柄について再度チェックしてみることをお勧めします。