突然の活動休止を受けて、嵐ショックがくるか?
1月27日、大人気アイドルグループの嵐が2020年をもって活動休止を発表しました。多くのテレビ番組やCMにも出演していて、音楽活動も熱心であったため、突然の会見にショックを受けたファンの方は多いと思います。
以前から活動休止についてはメンバーで十分話し合っていたとのことです。人気絶頂で日本を代表するトップアイドルが突然の休止発表、驚きと残念な気持ちでいっぱいでした・・・
2020年12月31日に活動休止ですが、「東京オリンピック」や「紅白歌合戦」もしくは「ジャニーズの年越しカウントダウンライブ」はどうなるのでしょうか?
とくに、「紅白歌合戦」では嵐のメンバーが司会を務めたり、出演回数も多く関与していたので、最後の最後まで活動するとのことですから、ぜひ2020年の紅白にも出演して欲しいですね。
さて、今後の日経平均株価や株式市場、関連銘柄は「嵐の活動休止」に反応するでしょうか?
前回のSMAPの事例が非常に参考になります。
比較する上での注意点としては、今回は「解散」ではなく「活動休止」であること。また、2020年まで2年近く活動期間があること、そしてSMAP解散発表が3年前の出来事という点です。
SMAP解散発表時の、日経平均株価は?
前回、SMAPが解散発表をした時も話題性や衝撃は凄まじく、株式市場でも「SMAPショック」が起こるのではないかと予想され、日経平均株価が下落するのではないかという懸念がありました。
そのような懸念も杞憂だったようで、SMAP解散発表の翌日、2016年の1月13日の日経平均株価は大きく2.8%も上昇しまして、株価は全面高を記録。
これにより、国民的トップアイドルグループの解散発表では、日経平均株価の推移からしても株式市場ではそこまで反応しないことがわかりました。
しかし、SMAPが解散発表したのは2016年であり、現在では投資家心理も大きく変化しており、弱気な相場となっています。
下落相場でもあるため、「嵐の活動休止」ニュースは投資家心理を悪化させ、日経平均株価下落に拍車をかける可能性はあります。というのも近年、AIによる取引が活発に行われているため、3年前と同じ動きを示すとは限らないからです。
また、近年の仮想通貨ブームや円高による債権人気傾向なことからも、株式市場が狙われる可能性はあります。
そして、仮に日経平均株価には影響を及ぼさないとしても各々の銘柄については注意が必要です。
SMAP解散時、関連銘柄に影響は?
ジャニーズ事務所は非上場ですから、株式市場の観点から嵐が活動休止を発表することで「ジャニーズ事務所」そのものに影響が出ることはありません。
ところが、CM等の広告宣伝や各ライブであったり、レコード販売会社など関連した企業の株価には影響が出てくる可能性があります。
SMAPの解散発表時、レーベル契約しているビクターエンタテインメントの親会社の株価は、日経平均株価大幅高の中、前日より安く引けて下落しました。JVCケンウッド(銘柄コード:6632)です。
JVCケンウッドは1月以降も下落し続け、一度はリバウンドするものの、半年後まで下落する結果となりました。とくに発表直後の出来高は凄まじく、前の週の取引の2倍量にあたります。
SMAPのレギュラー番組でもあった「SMAP×SMAP」を放映していたフジ・メディア・ホールディングスは、市場全面高の影響を受け翌日は株価が上昇したものの、その後の株価はジリジリと下げ続けていきました。
下落している理由は、SMAP解散だけではないかもしれませんが、悪材料が株価下落を後押しする事例は多数あります。要するに、空売り機関が参戦しやすいのかもしれませんね。
参考に、嵐がグループで出演している代表CMを記載しておきます。年賀状でお馴染みの日本郵政(銘柄コード:6178)、航空運送でお馴染みJAL(銘柄コード:9201)が挙げられます。
また、活動休止後は各ライブ会場最寄りの宿泊施設の利用者低下や嵐関連グッズ販売を手掛ける企業の売上減少など、関連している銘柄は他にも存在します。ジャニーズの恩恵を受けている会社は多いようですね。
反対に、嵐ショックにより、ビジネスチャンスとして株価が上昇する銘柄も考えられます。他局のテレビ局であったり、嵐が担当しているCM会社のライバル会社であったり、他の芸能事務所であったり。市場は奪い合いですから、嵐ショックにより、利益をもたらす企業も存在するのです。
このように様々な思惑が働き、各々の銘柄には影響を及ぼす可能性がありますので、そのへんも注視して株価の行く末を見守るのも面白いと思います。
今回の「嵐ショック」、前回のSMAPの件からも「嵐」関連銘柄はじわじわと下落していくのではないかと考えております。しかし、CM関連企業はあくまでイメージ広告ですので、一時的に下落したとしても株価回復の可能性は高いです。
やはり、「活動休止」により、その後の経済に大きい打撃を与えてしまうのは避けられないでしょうし、関連している企業は業績にも響いてくるのでしょうね。