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社会問題

軽減税率は本当に必要なのか?

投稿日:2018年12月17日 更新日:

  

還元されるべき税金

2019年の10月より税金が10%に上がりますね…
いずれ10%になると覚悟はしていましたが、いよいよこの時が来るのかという感じです涙

  

消費税増税は、仕方がないとはいえ、私も嫌な部分があります。
おそらく皆さんも増税反対な意見が多いですよね。

  

ただ、税金が高いことは必ずしも「苦しい生活」になるという訳ではありません。生活が豊かになるケースもあります。

  

消費税が高くて有名なスウェーデンでは、その税率は25%と割高に見えますが、国民はあまり不満に感じていないことからも証明されています!

  

医療費、教育費だけでなく、年金が無料ですし、相続税もないのです。日本人の3倍以上、消費税が発生していながらも、しっかり国民に還元しているのです。

 

仮に国民の過半数が、消費税が上がることに反対と言うのであれば、その増税分の還元や魅力を期待していない人が多いからではないでしょうか。

  

消費税が8%から10%に上がったとしても、私たちが受けられる社会福祉の恩恵は何も変化しないのでは…

  

  

たんに、消耗品や生活費が2%上がるだけであり、家計を圧迫するだけなのではないか…そういった不安の方が勝るから反対なのでしょう。

  

要するに、従来の税金の使い道に、かなりの不満が募っているため、政府は国民を納得させるためだけに「軽減税率」にとらわれているように思います。

  

世界の例を見ても、しっかりと税金が国民に還元されるシステムが出来上がっていれば、「軽減税率」をする必要性は、実はないのではないでしょうか。

  

  

論点がずれた軽減

政府も、国民の不満や負担を少しでも軽減しようと議論を展開していますが、複雑になり過ぎて、かえって逆に混乱が生じているような気がします。

  

まずは、キャッシュレス化での支払いにおける軽減税率制度です。

  

クレジットカード、コード決済、電子マネーなどで支払いをした場合、2%分のポイントを還元することで消費税8%を実現するというものですね。

  

これは、政府がキャッシュレス化を目指している背景から推進しているのですが、どうも肝心なことを見落としているような気がします。

  

クレジットカードはとくにそうですが、低所得者の方は持ち合わせていない方もいます。

  

  

また、キャッシュレス化に対応しないと買い物客が減ることから、店舗に端末を用意する必要が生じます。

  

キャッシュレス化の場合、信用取引として相手に第三者機関を挟むことが多く、数%の手数料が発生すること多いです。

  

商店街の八百屋さんなど小さい個人店ではこのたった「数%」の手数料が何かとネックな話なのです。

  

売り手にも買い手にも、現金での取引を希望したい人達がいる現実を忘れてはなりません。

 

つまるところ、キャッシュレス化を推進していくことで、有利な立場になるのは大手の量販店と、高い所得の方なのではと危惧してしまいます。

  

ありとあらゆる決済対応やポイントを付与できる量販店が一人勝ちしてしまう気がしてなりません。

  

電子マネーやコード決済は、クレジットカードと連動していることからも、審査を通過した方のみが対応できる決済方法ではないでしょうか。

  

あくまで推測の話かもしれませんが、ヒエラルキーを意識して貧富の差を拡大しないような制度を導入して欲しいものです。

  

  

混乱を招く軽減

また、軽減税率の対象になるものとならないものが存在しており、しばらくはトラブルが続きそうです。

  

代表的なのは、飲食店でお食事をしたら消費税10%であり、テイクアウトしたら消費税計算に8%になる制度です。

  

イートインの時はどちらの消費税で計算するのでしょうか?外食の10%で計算でしょうか、それともテイクアウトの10%で計算でしょうか?

  

例えば、コンビニに備え付けされている、イートインスペースがある場合はどうでしょうか。

  

コンビニの商品は「持ち帰る」ことが前提なので、イートインスペースで食べたとしても消費税は8%で計算されるそうです。

  

フードコートでのお食事はどうでしょうか?こちらは、元々「飲食目的」で購入していますから、外食扱いとなります。

  

  

  

細かい話では、出前やデリバリーは「テイクアウト」であり「外食」にな当たらないということで消費税8%のままです。

  

しかし、ケータリングサービスなど、シェフや寿司職人などを他の場所や家に招いて調理することは「外食」扱いなので消費税10%となります。

  

ということは、テイクアウトという名目で購入しておいて店内で食べる者や、出前と称してシェフを呼び消費税8%で計算するなどといった、様々な社会問題が将来的に考えられそうですね。

  

そのような、複雑でややこしい現状が想定される中、敢えて「軽減税率」を導入する必要はあるのでしょうか?

  

もちろん増税は嬉しくないですが、それでも潔く一律、消費税10%にしてもらい、しっかり国民に還元して頂いた方が嬉しいです。

消費税が3%になった時も、5%に引き上げられた時も、十分な社会福祉が受けられる成果を示すことができなかったように思います。

   

「軽減税率」を何のために導入するのか、もっと明確にしてもらい、国民をなだめるための「その場しのぎ」にならないことをお願いしたいです。

  

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