新型コロナウイルスの新しい変異種が感染拡大!再び世界が経済停滞ムードに
新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、新しい変異種がヨーロッパを中心に猛威を振るっています。全世界で感染拡大していき、イギリスではとうとう時事上のロックダウンをすることに。イギリスBBCによると世界40か国以上でイギリスからの航空便の乗り入れなどを停止している状態です。
イギリスのジョンソン首相は、推測ながらも新たな変異種ウイルスの感染力が従来の新型コロナウィルスと比較して最大で70%強い可能性があると言及しており、イギリスでの感染者の6割がこの変異種だそうです。
現時点では、WHOはこの変異種について重症化率や致死率を上げているという根拠はないとしていますが、どのようにウイルスが進化していくのかは未知数です。
変異種は、ヨーロッパを中心に、イギリス、アイスランド、アイルランド、ベルギー、デンマーク、オランダ、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、ナイジェリア、南アフリカ、香港、オーストラリア、そして日本と15の国と地域で確認されています。
日本でも変異種が発見されて鎖国状態に
日本でも水際対策の強化を図り、12月24日以降、イギリスからの新規入国を停止するなどしていましたが、それ以前にイギリスから帰国していた日本人より5例の変異種に感染していた報告が出てしまいました。
合計男女5人の内訳経路として、羽田空港や関西空港経由であったことから全国的に変異種が広がっていく可能性もあります。感染力が従来のものより強いがさらに厄介ですよね。 現に今回の変異種で報告された感染者の年齢は10歳未満の子供から60代のと幅広いのです。
さらにデンマークでは別の変異種の報告も出ており、今後は各地で様々な変異種の報告がされる懸念があります。新型コロナウイルスの変異種において、皆が怯えてしまうポイントとしては、研究開発が進むワクチンが効果あるのか不明なところではないでしょうか。
感染拡大を受け、政府は12月28日~来年2021年1月末まで全世界からの新規入国を停止しました。再び、外国人の入国拒否を実施することで鎖国状態となり、感染拡大によっては再度延期してくる可能性は高いです。
国際線の利用客が大幅に減少する状況が続くとなると、業績を大きく左右されてしまう航空株にとってはかなりの痛手であり、株価下落が想定されますが、現ホルダーや新規投資を考えている人にはどのような戦略が必要でしょうか。
ANAやJALなどの航空株は買いか?
新規入国禁止により海外からの飛行機等の利用者はさらに減るため、航空会社はさらなり給与削減とリストラをしないといけなくなる可能性があります。企業存続のため、これは仕方ないことですが株価も影響を受けます。
最近でも「増資」が話題となりました。これは資金を確保して不況に耐えるための戦略ですが、何度も何度も増資はできません。
国際線の比率でANAとJALの違いはありますが、コロナ禍で国際線は壊滅的にもともとあまり稼働していなかったので、今回の「新規入国禁止」は業績に与える影響は軽微であると思われます。
というのもJALの場合、国際線における第一四半期での前年比は1.4%で第二四半期でも3.1%にとどまり、10月には4.4%で11月には5.5%と少しずつ回復傾向にあるもの依然として大幅な回復は実現できておらず、「新規入国禁止」で失う利用客は少ないと考えられるからです。
しかし、ANAの方の国際線は1月で運航率17%を見込んでいることから、運航率が0%に近づくのは痛手かもしれませんね。
もちろん、「新型コロナウイルスの変異体」「新規入国禁止」については、まだ株価に織り込まれていないため、しばらく株価は下がる可能性が高いですが、大幅に株価が下落するのではあれば…十分に「買い」のチャンスであると言えます!
ここで表現している「買い」というのは、ワクチンが出回りだしてコロナが落ち着いてきて海外移動の制限が解除された状態をもっての株価回復ですから、長期的な投資にしか向いていません。短期的な投資を考えている方にとっては航空株は触れないことをお勧めします。