営業利益1.4倍と業績予想の上方修正
1月25日、東映アニメーションの第三四半期が発表!累計の経常損益は121億円として会社予想の進捗率は85%に。
これを受けて、業績予想として売上高は500億円から506億円に引き上げ、営業利益を100億円から140億円に引き上げました!上方修正です。
新型コロナウィルスの影響で、映像作品展回数の減少や商品販売店の自粛、イベントや催事の延期・中止などが重しとなり、前年比では営業利益が「−13%」の減益ですが、その程度のマイナスであれば成長分野には間違いないですね。
株価も一時は1万290円を付けて最高値更新となりました。その後は利益確定などに押されて株価も失速・・・からの、株価戻して終値は10180円でした。上昇し続けた今の株価水準と、業績内容をどのように評価するかですよね。
コロナ禍にしては業績は良かったものの、上方修正含めてもコンセンサスが未達に終わってしまったこと、とくに増配・分割の発表がなかったことなどが期待外れな株主もいたかもしれません。ですが、無事に決算を通過したと言えるでしょう。
海外の映像部門が好調!
国内では勢いが落ちてしまったドラゴンボールシリーズですが、とくに北米での「ドラゴンボール超ブロリー」は劇場上映権販売追加収入等により大幅な増収寄与とのこと。
アジアでもスラムダンクが人気で、サウジアラビアでもアニメコンテンツが高い評価を受けています。今回の決算内容からも、国内事業よりも海外事業の方が増収に貢献した形となりました。
ワンピース関連のコンテンツも人気あるので、東アニは世界のあらゆる年齢層に強いですね。アニメ好きなインドア層やヲタク層だけでなく、アウトドア層やパリピ層の需要も狙える強いIPを複数持っている高利益体質の会社です。
さらに中国でも合併会社を設立しているので、現地に根差すコンテンツ展開を目指し、業績への貢献も期待されています。中国は著作権無視やコピー大国なので、現地の会社と合併することに価値があります。
国内も業績好調なるか?期待されるIPが多数!
冷え込んだ2020年の店舗販売・イベント関連も徐々に取り戻していき、今年は国内の業績も回復していくのではないかと思います。セーラームーンやスラムダンクの映画化など材料は揃っていますし、プリキュアやワンピースは安定していて強いIPです。
個人的に期待しているのは映像部門よりアプリ部門です。現状の株価はたしかに割高かもしれませんが、その高水準の株価を維持しているのは「人気」と「期待」ゆえのこと。
アプリゲームのヒットによっては、成長率が株価に追いつくものと考えます。さらなる上方修正も期待できますし、東映アニメーションの次の本決算も注目です。もうすぐ東映(銘柄コード:9605)の決算発表が2月12日にありますので、そちらも内容が楽しみですね。