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トランプが追加関税発動で米中報復合戦…最悪のシナリオをわかりやすく徹底解説!

投稿日:2019年5月15日 更新日:

  

  

  

米中貿易戦争が勃発!

トランプ政権4度目の追加関税発動を実施するとし内容を詳細を発表、中国からの輸入品、3805品目、約33兆円分に対して関税を10%から25%に引き上げるとしています。

  

今回、注目されるのはスマートフォンやテレビなど、従来は追加関税の対象外であった輸入品のほぼ全てが対象となった点です。よって今後、米中関係が悪化して貿易戦争が激しくなる展開として、品目の幅を広げようがないため、関税がさらに高く引き上げられるシナリオが考えられます。

  

中国は報復措置として、アメリカからの輸入品600億ドル相当に対しての関税を最大25%に引き上げを発表し、両国の対立は激しさを増しております。今後も中国は米国に対して報復措置として関税を引き上げる可能性もありますし、お互いに後には一歩も引けない状態です。

  

中国の報復関税が発表され、米中の関税合戦に買いで挑んでいた投資家は逃げ出し、ニューヨークダウ平均株価は大暴落!一時は700ドル安と記録的な下げ幅となりました。

  

トランプにとって、「関税」は中国から何千億円も徴収できる強力な存在であり、今後の米国推進のためにも絶対に中国に譲歩しない構えでしょう。今回は、米中貿易戦争が迎える最悪のシナリオについて考察してみたいと思います。その前に、トランプ大統領についての分析です。

  

なぜ、トランプ大統領は強気なのか

  

報復合戦となれば、株価や景気が下落局面になる懸念もある中、まったく歩み寄ることのない中国に対してトランプが強気でいられる理由は何でしょうか。

  

  

一つ目の理由は、中国が「世界の工場」としておかれている観点です、此方は後ほど説明します。二つ目の理由は、トランプの人気が絶好調な点です。今、トランプ大統領の支持率は45%超えであり、株価は一時的に下がったとはいえダウもナスダックも最高水準を維持しています。

  

また、直近の雇用統計も良い数字を叩き出し、失業率も3.6%と50年ぶりの低さなので米国の景気の良さがトランプ支持率を後押ししている要因です。そのため、トランプは強気に出られると言えるでしょう。もともと、プライドの高い頑固な性格とういうのもあるでしょうが。

  

「偉大なアメリカの復活を!」と2016年に掲げた公約の実現のためにトランプ大統領は本気を出しております。米中貿易戦争の前は、5Gの覇権争いでHuaweiの幹部逮捕など、中国に圧力をかけてきました。

  

  

  

資源の確保でも米国は頂点となりました。現在のアメリカはサウジアラビアを抜いて世界第一位の原油生産国となっているのはご存知でしょうか?今のアメリカはシェルオイルの資源を持っており、原油に関しては輸入に頼らなくても問題ない状態となっています。中国としては、米国の弱みを見出せない状態なのです。

  

アメリカは対中貿易赤字で、2018年には最大41兆円を記録しており、この課題を改善することはトランプ政権だけでなくアメリカにとっても優先事項としているのです。

  

つまり、ダウ平均株価、雇用統計や景気といった指数によってトランプ政権の支持率から、トランプが譲歩しないで中国にぶつかっていく理由にもなっています。次の大統領選挙を意識しているため、トランプが折れることはないのです。

    

関税は、各国が自由に決定してかけることができますが、あまりに高過ぎると貿易相手国から報復されることもあるのです。今回の中国の報復措置がまさに物語っております。

  

今回の米中貿易戦争を受けて、日経平均株価も大暴落しておりますが、国民への生活にも影響が出てくるのでしょうか?日本と「関税」の観点についておさらいしたいと思います。

  

日本と「関税」の繋がりとは

  

日本でも、関税を上手に利用することで世界からの輸入品と向き合ってきました。そもそも関税とはなぜ存在するのかというと、安い外国製品から国産品を守るのが目的です。例えば1万円の商品を外国から輸入した場合、日本では1万2500円として売られる訳ですね。

  

どのようなものに高い関税がかけられるかというと、海外からの輸入品が優れている場合は高い関税がかけられやすいです。また、将来的に日本が育てようとした産業があり、その産業を保護する際に高い関税をかけて守る傾向があります。

    

今までの日本の動向を見てみたら、どのように関税をかけることで国産品を守ってきたかが見えてきます。例えば、酪農品は25%、コンニャク芋には40%、外国産牛肉には38.5%の関税がかけられています。 過去には、外国米に対して、770%もの関税をかけていたこともあります!

  

逆に、外国産野菜に関してはほとんど関税がかけられておらず、 0~5%の関税といったところです。 日本の野菜はブランド的に世界でも優秀であり、競争力がついてきています。野菜分野においては外国産の野菜の対して、低い関税でも十分に戦えるということですね。

  

  

米中貿易戦争が導く最悪のシナリオとは?

 

米国にとってのデメリットは何でしょうか?まず、追加で上がってしまった関税を負担するのは一体誰なのかという点ですが、明確に消費者です。中国からの輸入品に対して25%の関税を消費者が負担する必要があります。

  

では、中国製品を買わずに米国製品を買えば良いと考えてしまいますが、貿易赤字で40兆円も出しているということは、それだけ中国製品が人気でもあるということです。関税が25%かかったところで、中国製品を購入する消費者もいることでしょう。

  

となると、米国民の生活が苦しくなる可能性もありますし、今回のトランプ政権が仕掛けた追加関税に対して一部では批判や不満の声も上がっているのも事実ですが、それでもトランプは食い下がりません。45%以上の支持率から、次の大統領選挙を乗り切れると踏んでいるようです。

  

  

そして、最悪のシナリオとしては、各国企業が中国から相次ぎ撤退していくことで迎える中国経済の破綻、大手顧客として恩恵を受けていた日本にまで景気減速の影響が及ぼされる点です。詳しく見ていきましょう。

  

  

国際通貨基金は、米中貿易戦争に関して以下のような警鐘を鳴らしています。まず、米国はGDPが0.6%ほど下がり、中国も1.5%近く下がると予想しています。

  

この下げ率を聞いてもなかなか実感しにくい数値ですが、現在の米国はGDPが3.2%なので、国民全体として給料が2~3割下がるようなイメージです。ところが、中国のダメージは深刻です。

 

  

中国も現在のGDPが6%ほどですので、仮に1.5%の下げはかなりの景気衰退なります。米国は対中輸出は13兆円ほどに対して、中国は対米輸出は59兆円と市場規模に4倍近くの差があります。同率でお互いが関税を上げた場合、圧倒的に不利なのは中国です。

  

  

また、トランプも同意見のようで次のような発言をしています。「米国企業は別に中国に頼る必要はない。米国内において調達し、関税のかからない国から輸入することで、関税をクリアすることができる。つうまりはゼロ関税だ。多くの企業は中国を去り、ベトナムなど、他のアジア諸外国に製造拠点を移すだろう。中国と取引するものはういなくなる。」

  

  

この発言が意味することとは、米国が受けるダメージは限定的であると言う事です。多くの製品に記載されている「 Made in China 」から見受けられるように、30年近く「世界の工場」と称賛され、製造拠点として君臨してきた中国ですが、米中関係が泥沼化し、関税合戦が深刻となれば供給網を失う危険があるのです。

  

  

安い人件費など、低コストで製品製造ができるメリットであったために、いくらでも代理が用意できる脆いメリットでもあるため、国内で調達したり製造拠点を他国に移動したりすることでいくらでも対応できるというのが米国の考えです。

  


中国に依存している日本の経済にも大きな打撃がくることは間違いなく、不況に陥る可能性もあります。インバウンド市場が減速する可能性もあります。最終的には今年の世界経済について70%の国で減速すると国際通貨基金が試算しており、来年はもっと悪化する可能性すらあります。

  

 

結局のところ、中国は供給網・米国市場・米企業の技術情報の損失により破綻しかねない話でもあり、米国にとっても、 かえって不況に突入し、給料は下がったものの、物価は上昇してしまった…というシナリオでは国民にとってマイナスな恩恵でしかないのです。

  

  

偉大な米国を復活させるとして躍起になっているトランプですが、 貿易戦争において勝者などいないのではないかという議論もあるくらいで、それに振り回される日本も世界情勢と密接に繋がってしまった代償です。恩恵を受けるときは景気が良くなる一方、米中対立が激しくなれば、追うような方で日本の景気後退が見えてきます。

  

景気後退はサラリーマンのボーナスに直結しますし、メイドチャイナ製品が減少することで物価の高騰が想定されます。景気後退を懸念して、5月5日のトランプによる関税発言以降、日経平均株価が下落を繰り返しております。

  

株価の低迷は投資家だけの問題ではありません。株に無縁であったとしても、株価下落は私たちの年金にまで甚大な被害を及ぼすのです。その話は次回の投稿にて。ロスカットで悩んでいる方は、株価全面安でも勝てる銘柄について下記の投稿でご紹介しております。是非ご参照ください。

   

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